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遺産相続について
遺産相続とは?
遺産相続とは、ご家族が亡くなった時、原則としてその方が保有するすべての権利・義務・財産を受け継ぐことを言います。
遺産相続に際して権利・義務・財産を相続させる人のことを“被相続人”、相続する人のことを“相続人”と言います。
相続の対象となるものは?
遺産相続では被相続人のすべての権利・義務・財産を受け継ぐことになりますので、現金や預貯金、土地や建物といった“プラスの財産”だけでなく、借金などの“マイナスの財産”も相続人に受け継がれます。
プラスの財産の例
現金、預貯金、株式や社債などの有価証券、土地・建物などの不動産、自動車・貴金属などの動産、その他、売掛金債権、賃金債権、損損害賠償請求権、契約上の地位など。
マイナスの財産
買掛金や住宅ローンなどの借金、保証債務、滞納している所得税・住民税・固定資産税などの公租公課、その他、損賠賠償債務など。
遺産相続はいつ開始される?
遺産相続は民法により“相続が死亡によって発生する”と定められています。
なので、被相続人が死亡した日、または死亡を知った日から遺産相続は開始されます。
そして遺産相続が開始されたら10ヶ月以内に相続税の申告・納付を行わなければなりません。
またそれ以前にも、相続放棄・限定承認の手続きや、被相続人の所得税の準確定申告など期限内に行わなければいけないものがありますので、遺産相続全体の流れをよく把握してスムーズに進めるようにしましょう。
遺産相続のスケジュール
7日以内
- 死亡届の提出
- 遺言書の有無を確認
3ヶ月以内
- 遺言書の確認
- 相続人の確定
- 財産目録の作成
- 相続放棄をするかどうかの決定/限定承認の手続き
4ヶ月以内
- 被相続人の所得税の準確定申告
10ヶ月以内
- 相続した不動産の登記
- 遺産分割協議
- 遺産分割協議書の作成
- 相続税の申告・納付
相続人の範囲・順位について
誰が相続人になるのか?
相続人となれる人は民法で定められており、その人のことを“法定相続人”と言います。
被相続人の配偶者は常に相続人になります(内縁の夫・妻は相続人になれません。ただし、長期間にわたって別居していても婚姻関係にあれば相続人となります)。
配偶者以外には“子”“直系尊属(父母や祖父母)”“兄弟姉妹”が相続人になります。
相続人の順位は?
民法では相続人の範囲だけでなく、順位も定められています。
各相続人の順位は次の通りです。
配偶者
配偶者は常に相続人となります。
第1順位:子
実子・養子を問わず被相続人の子は相続人になります。
また非摘出子も相続することができます。
第2順位:直系尊属(父母や祖父母)
被相続人に子がいない場合、直系尊属(父母や祖父母)が相続人になります。
第3順位:兄弟姉妹
被相続人に子も直系尊属(父母や祖父母)もいない場合、兄弟姉妹が相続人になります。
相続人が先に亡くなっている場合は?
父親よりも子が先に亡くなるなど、被相続人よりも相続人が先に亡くなっている場合には、亡くなった相続人(子)に子供(被相続人の孫)がいればその人が相続することになります。
これを“代襲相続”と言います。
さらにその孫も死亡していて、孫に子(被相続人のひ孫)がいればその人が相続することになります(再代襲相続)。
ただし、兄弟姉妹に対しては再代襲相続は認められておらず、兄弟姉妹の子(被相続人の甥・姪)までの一代限りとなります。
法定相続分について
法定相続分とは?
遺産を相続する割合のことを“相続分”と言い、被相続人が遺言書でその割合を指定することを“指定相続分”と言うのに対して、民法で定められている相続分のことを“法定相続分”と言います。
被相続人が遺言書を残していない場合などには、この法定相続分が基準となります。
法定相続分の割合は?
法定相続分の割合は相続人の人数で変わります。
配偶者のみ
すべての財産を相続します。
配偶者がいない場合
子、直系尊属、兄弟姉妹のうち相続人となった人がすべての財産を相続します。
相続人が複数いる場合には人数で按配します。
配偶者と子の場合
配偶者 | 1/2 |
---|---|
子 | 1/2×子(複数いる場合は1/2を按配) |
配偶者と直系尊属(父母や祖父母)の場合
配偶者 | 2/3 |
---|---|
直系尊属 (父母や祖父母) |
1/3(複数いる場合は1/3を按配) |
配偶者と兄弟姉妹の場合
配偶者 | 3/4 |
---|---|
兄弟姉妹 | 1/4(複数いる場合は1/4を按配) |
当事務所へ遺産相続をご相談いただくメリット
紛争のない“円満な遺産相続”をサポート
当事務所へ遺産相続をご相談いただけましたら、経験豊富な弁護士が適切なサポートを行って紛争のない“円満な遺産相続”の実現をお手伝いさせていただきます。
遺産相続の紛争予防には生前からの対策が大事で、効果的な対策として遺言書の作成をおすすめしております。
ただし、ただ遺言書を作成すれば良いというわけではなく、その内容を巡って争いが起きないように適切な内容と形式で作成することが大事です。
遺産相続を巡って揉めないために何ができるのか?
そのためにできる様々な対策をアドバイスさせていただきますので、できるだけ早いタイミングでご相談ください。
期限に間に合うように遺産相続をスムーズに進行
遺産相続には、“発生してから10ヶ月以内に相続税を申告・納付しなければいけない”という期限があります。
それに間に合うようにスムーズに進行させることが大切で、そのために力となれるのが弁護士の存在です。
もし途中でご家族・ご親族間で揉め事が起こってしまうと、なかなか手続きが前に進まなくなり期限を過ぎてしまうということも考えられます。
そうした事態を避けるためにも、紛争が勃発した時はもちろん、その前から当事務所へご相談いただいて適切なサポートを受けられることをおすすめします。
遺産分割・相続放棄・遺留分など各問題にしっかり対応
遺産相続の手続きを進める中で、遺産分割協議、相続放棄・限定承認、遺留分の侵害などトラブルが起こる場面は多々あります。
そうした時でもそばに弁護士がいることで、法的な観点から適切なアドバイス・サポートが受けられるようになります。
「うちの家族は大丈夫」と思っていても、予期せぬ形で紛争となるのが遺産相続です。
万が一のトラブルが起こった時、すぐに弁護士のサポートが受けられるようにしておくことは、円満かつスムーズな遺産相続の実現に欠かせないと言えます。