弁護士コラム

弁護士コラム「株式の相続・相続した株式の売却②」が掲載されました。

2021.06.10

中小企業のオーナー経営者が株式を保有したまま亡くなられた場合、相続人間で当該株式の帰属をめぐって争いとなるケースが少なくありません。

また、株式の帰属には問題がない場合でも、経営に関与していない相続人が株式を保有することになった場合、心情的な理由を除けば、当該株式をそのまま保有し続けるメリットが乏しいため、当該株式の処理が問題となります。

この問題について、前回のコラムではオーナー経営者が保有する株式の相続に関する対応策のポイントについて解説させていただきました。

本コラムでは、経営に関与しない相続人が、会社の株式を相続により保有することになった場合の当該株式の処理について解説させていただきます。

 

1. 相続した株式の売却

非上場会社の株式については、そのまま保有していてもメリットがあまりないことが通常です。そのため、相続により非上場会社の株式を取得した場合、売却して金銭に換えることを検討される方が多いと思われます。

もっとも、相続により株式を取得するケースでは、以下のような問題が生じていることが少なくありません。

 

①遺産分割の結果、複数の相続人が株式を保有している

②株式を購入する相手が周りに見つからない

③オーナー経営者が不在となったことにより、社内に混乱が生じている

 

これらの問題は、相続人が株式を売却する際にリスクとなり得るものです。

それでは、これらの問題に対処しつつ、スムーズに株式を売却するためにはどのような対応が考えられるのでしょうか。

 

2. 相続に伴う問題への対応

まず①については、分散している株式を1人の株主に集約させることが一般的です。

株主が複数存在する場合、株式譲渡契約における売主も複数となるため、契約内容につき売主間で意見が一致せず、契約締結まで時間がかかってしまうケースや、契約締結に至らないケースも少なくありません。

結果として、株主が分散していると買主候補が限定されてしまうため、売却が困難となる可能性が高くなる傾向にあります。

 

次に②ですが、これは非上場会社の株式の売却に常に伴う問題です。業績が好調で将来性もあり、従業員の年齢層もバランスが取れているような会社であれば、取引先が買主になってくれることもあろうかと思いますが、一般的には相続人自らが買主を見つけることは難易度が高いです。

そこで、このような場合には、証券会社をはじめとするフィナンシャル・アドバイザー、あるいはM&A仲介会社に依頼することで、相続人が納得する条件を提示する買主候補を幅広く探すことが可能となります。

当事務所では、依頼者の規模に応じた証券会社・M&A仲介会社をご紹介させていただいております。

 

また③については、重要な従業員の退職、顧客との取引の打切りといったリスクがありますので、早急に弁護士などと連携し、従業員・取引先への対応を決める必要があります。

特に中小企業では代表取締役がワンマン経営者で、社内に後継者がいない場合も多いため、最近では代表取締役に不慮の事故が起きた場合のプランを準備する会社も増えています。

 

3. まとめ

本コラムでは、非上場会社の中小企業において、経営に関与しない相続人が株式を保有することになった場合の、当該株式の処理方法について紹介させていただきました。

当事務所では、親族内承継・社外の第三者への承継等の事業承継、M&Aのみでなく、オーナー経営者が保有する株式の相続対策についてもアドバイスしております。

初回相談については無料で対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。

 

※本コラムの内容は、一般的な情報提供であり、具体的なアドバイスではありません。お問い合わせ等ございましたら、当事務所までご遠慮なくご連絡下さいますよう、お願いいたします。

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